夜店の灯りは、まぶしい。
けれどあの灯りの下で、
ご飯を食べる人はいない。
画面の中は、いつも誰かの祭りだ。
指でなぞれば、
花火、乾杯、知らない海辺。
スクロールする親指だけが、
祭りのはずれで、冷えていく。
スマホを伏せれば、台所。
火にかけた鍋が、湯気を立てている。
写真には撮らない、
誰の画面にも流れない時間。
生活は、そこで営まれている。
祭りは、灯りを競う。
暮らしは、灯りを落として眠る。
比べようがないものを、
比べていただけかもしれない。
まぶしさは、遠くから見るもの。
近くで見るものは、べつにある。
