私たちはいつから 一秒を惜しみ、一円を数え
人生を「効率」という定規で測るようになったのだろうか。
「コスパ」や「タイパ」という言葉の裏には
失うことを恐れ、最短距離で正解に辿り着こうとする
震えるような心の執着が隠れている。
宇宙の神仕組みに、無駄な瞬間など一つもない。
弓師が一本の弦を矯める時間に、効率を問う虚しさ。
水が岩を穿ち、海へと辿り着くまでの悠久に、損得を測る愚かさ。
知恵ある者は、効率を競う群れからそっと離れ
ただ、目の前の一刻を、深く、丁寧に咀嚼する。
どれほど遠回りをしたとしても
その足跡の一つひとつに心が宿っているならば
それこそが、何ものにも代えがたい「真実の生」なのだ。

コメント