五、根(ね)の如き感情の真実

湧き上がる怒り、押し寄せる不安、割り切れない嫉妬。それらを醜いものとして抑え込み、あるいは嵐のように振り回されては、胸の奥を硬く閉ざしていく。

だが、見よ。暗闇の土の底に張る、力強い根の姿を。泥にまみれ、人目につかぬその場所で、生々しく命の水を吸い上げている。私たちが「不快」と呼び、排除しようとする感情もまた、地上で美しい生命の花を咲かせるために、どうしても必要な大地の滋養に過ぎない。湧き出づる命の衝動に、善も悪もない。

光だけを求め、自らの根を引き抜くような愚を犯す必要はない。感情の正体に静かに気づいたとき、すべての葛藤は静まり、泥々としたエネルギーすらも己を突き動かす純粋な生命力へと昇華していく。