十八、森の如き一体の真実

誰にも分かってもらえぬと心を閉ざし、ひとり立ち、ひとり耐えねばならぬと、己に孤独を強いる。高く昇るほど、人は独りになるものだと思い込み、まわりとの間に、見えない隔たりを築いていく。

だが、見よ。野に立つ、木々を。地の上では、それぞれが離れて立ち、風に耐えているように見える。けれど風が渡れば梢は触れ合い、嵐が来れば枝はたがいを支え合う。そして土の下では、その根は隣の木の根とふれあい、菌の糸をたどって、あまねく木々と、ひそかに水を分かち合っている。私たちもまた、地上では別々の姿で、その奥底では、大いなる命の根に、ひとつに繋がっている。

独りであることに、本当の孤独などどこにもない。孤立を恐れ、繋がりを求めて彷徨う必要はない。目の前の人も、吹く風も、流れる雲も、もとは同じ根から分かれた、ひとつの命にほかならない。一体の正体に静かに気づいたとき、独りで耐える力はほどけ、私たちはただ、根のところで繋がったまま、それぞれの枝を、静かに空へのばしていく。